2. 個人事業主の仕事の仕方とは?その種類と探し方

個人事業主としてフリーエンジニアになると、どのように仕事をすることになるのでしょうか。仕事の受け方と仕事の流れ、さらに仕事の探し方についてご紹介します。

仕事の受け方は、請負か準委任

フリーエンジニアの仕事の受け方(契約形態)として主に2パターンあります。


1つは「請負契約」で、受託した仕事を完成させて納品することで報酬を得る働き方です。請負契約の場合、勤務する時間や場所は自由な場合が多いです。


もう1つは「準委任契約」で、エンジニアとして企業のプロジェクトなどで開発する時間に対して報酬を得る働き方で、納品や完成の義務はありません。準委任契約の場合、労働する時間は指定されることが多く、また勤務する場所はそのお客様企業のオフィスに常駐することが多いのが実情ですが、中にはフレックス制在宅勤務もあります。

エンジニアの場合は、どちらの働き方も可能です。後述の仕事の探し方で詳しくご紹介しますが、前者の請負契約の場合は人脈クラウドソーシングなどを通じて仕事を探す方が多くいらっしゃいます。基本的には、納品したらその仕事は終了してしまうため、継続的に収入を得るには仕事を探し続ける必要があります。

一方、後者の企業に常駐することの多い準委任の働き方は、より安定して一定以上の収入を得やすい傾向にあります。プロジェクトに参画するため、多くの場合はそのプロジェクトが継続している間は仕事が継続したり、終わったら隣の部署でやっている別サービスのプロジェクトに移るというようなことも発生したりします。それぞれの違いについては、在宅と常駐の違いでも詳しくご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

フリーエンジニアの仕事の流れ

次に、フリーエンジニアの主な仕事の流れを見てみましょう。
フリーランスの場合は仕事を探すことからはじまり、契約の満了をもって仕事が完了します。その流れを繰り返します。

請負契約でも準委任契約でも流れ自体に差はありません。仕事の期間が、請負契約の場合は比較的短期間で、準委任契約は長い傾向があります。
請負契約の場合は、契約で締結している仕事の納品をもって契約が終了となりますが、準委任契約の場合は事前に取り決めた契約期間で終了するものや、基本的に契約が自動更新され、終了する際は1か月から1か月半くらい前を目安に告知されるパターンが多いです。
安定して収入を得るためには、仕事が終了する前に次の仕事を探し始めて、空白期間を作らないことが重要です。

フリーエンジニアの仕事の流れ

仕事を探す方法は後ほど詳しくご紹介いたしますが、どのような探し方であれ、フリーエンジニアにとって仕事を獲得する上で1つのポイントとなるのが職務経歴書の提出と面談です。それぞれ抑えておいた方が良いポイントもありますので、下記の記事を参考にしてください。

参考記事

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正社員の場合は、組織に所属し、目標設定や評価面談といった人事制度を通じて会社から評価されますが、フリーエンジニアの場合はそれらがありません。
所属を示す名刺や人事制度に代わるものが職務経歴書となります。職務経歴書は、スキルシートとも呼ばれ、自分のスキル今までのキャリアはもちろん、仕事に対する姿勢なども記載します。
独立を考えたら、まずこの職務経歴書を準備しておきましょう。そして、常に最新の状態へアップデートをしておくことが大切です。

フリーエンジニアの仕事の探し方

フリーエンジニアの仕事の探し方としては、人脈や過去の取引先、WEBやSNSなどを活用した自分の宣伝活動といった縁故によるものから、エージェントやクラウドソーシングといったサービスを活用する方法まで様々です。

フリーランス協会の調査によると、(フリーエンジニアやそれ以外のフリーランスも含む)フリーランスの仕事の見つけ方で最も多いのは人脈、次いで現在や過去の取引先となっており、この2つで全体の7割を占めています。※1 
フリーエンジニアの場合も、どの方法でも仕事を探すことができます。他の職種よりも、専門のエージェント会社が多いので、仕事探しの選択肢は豊富だと言えます。

エージェント経由は高収入を狙いやすい

フリーエンジニアで、収入アップを狙うならば、エージェントの活用が近道です。
【参考ページ】 知らなきゃ損する 賢いエージェント活用術
先述のフリーランス協会の調査でも、エージェントを活用して仕事を探している人の17%以上は年収800万円を超えているという結果となっています。人脈や現在・過去の取引先で年収800万円超の割合はそれぞれ13.1%と14.6%となっており、エージェント経由の方が高年収の比率が高い傾向にあります。※1

エンジニアの場合は、専門のエージェント企業が数多くあり、企業側もエンジニアを探す際にエージェントを活用することが定着してきています。そのため、エージェントには多くの案件が集まります。専門性の高いものや高度なスキルを必要とするもの、緊急性の高いものなど様々な案件があり、高収入も狙いやすい状況となっています。

人脈や現在・過去の取引先といった縁故では特に収入面での調整がしづらいことも多いですが、エージェント経由の場合は交渉は全てエージェントが行うため、希望年収や希望の働き方に近づきやすくなります

心理的ハードルが低い人脈

フリーランスの仕事の探し方で最も多いのが人脈。フリーエンジニアでも、人脈で仕事を獲得している方も数多くいらっしゃいます。人脈の場合、多くは自分の仕事ぶりを知っている人からの紹介になります。エージェント経由などのように、レジュメを提出し、選考、面談といった流れとは異なり、紹介者とともにまず会って話してみるという場合もあります。面談のような形式ばった形をとらないため、打ち解けやすいと言えるかもしれません。会ってみて意気投合し、そのまま案件参画ということもあります。


一方で、交渉がしづらいという側面もあります。「お友達価格」で受けてしまったり、「ついでにこれも・・・」という形で当初の契約にないサポートを提供することが、良い意味でも悪い意味でも起こりえます。意気投合した後に「条件が合いません」とは言いづらいと感じる場合もありますよね。そうならないためにも、知り合いであったり、知り合いの紹介であったとしても事前に就労条件はきちんと確認するようにしましょう。

ミスマッチが少ない現在・過去の取引先

フリーランスになっても、独立する以前の職場や取引先から継続して案件を受注する場合がこちらにあたります。一緒に仕事をしたことがある相手との取引になるので、ミスマッチが少なく両社安心できるというメリットがあります。
お互いのことをよく理解していて、お互い1から説明しなくともよいことも多いもの。
「言わなくてもわかってもらえる」という信頼ができているというのが一番のメリットでしょう。
しかし、人脈の場合と同様に交渉がしづらかったり、キャリアアップにはなりにくい側面があります。

すき間時間で稼働するならクラウドソーシング

フリーランスとして常駐案件を持ちながら空いた時間で稼いだり、常駐の合間の期間に稼働する案件を探すような場合には、クラウドソーシングを活用すると便利です。
クラウドソーシングの案件は、個人で受注できる作業単位のものが多く、限定的な稼働を前提とした案件となっています。
エンジニアであれば、ワードプレスの構築や移行、データベースの設計、アプリの開発などの案件があります。
クラウドソーシングの場合は、そもそも単価が低めに設定されていることが多いです。また、複数のフリーランサーや企業が競争して単価が低めになる恐れもあります。


このように、それぞれの特長があります。
フリーエンジニアとして常に仕事を獲得していくためには、どれか1つの方法に限定してしまわずに、どの方法も選択肢にできるように継続的に関係を築いておくとよいでしょう。
そうはいっても面倒・・・という方は、エージェントに希望や状況を伝えて任せるのがおすすめです。専門家に相談することで、収入面でもキャリアの面でも安定しやすいです。

フリーエンジニアになったら、自分の目的や希望にあった仕事を見つけるのが一番です。
「仕事の探し方診断」の記事でも詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。

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※1 プロフェッショナルな働き方・フリーランス白書 2018/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000189092_2.pdf

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