営業活動にテクノロジーの力を活用する「SalesTech(セールステック)」が、日本で広まりつつあります。名刺管理ツールやオンライン商談、M/Aツールなど、実際に使ったことがある方や聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、日本におけるSalesTech(セールステック)のサービスジャンルや案件の特徴について解説します。
Contents
SalesTech(セールステック)とは?
SalesTech(セールステック)は、営業活動(Sales)にテクノロジーを取り入れることです。
営業は永くレガシーな領域でしたが、ITツールなどを活用することで、営業活動が効率化され、可視化や標準化が可能です。営業先のリストアップや商談の設定、ユーザーサポート、ユーザーとの関係構築、顧客の分析などにITが活用されており、日本でも市場が拡大しています。
日本で注目を集めている理由は?
営業に限りませんが、どの業種・職種でも人手不足は深刻な課題です。
ITを活用することで営業人材不足を補うという点で、注目を集めています。
また、営業は職種上、業務が個人に任せられがちで、ノウハウが共有されづらく進捗も分かりづらいという問題があります。しかし、ITツールを活用することで、これらの課題も解決できるということから、導入する企業が増えています。
参考:矢野経済研究所|ERP及びCRM・SFAのクラウド利用率を調査 2019/01/23
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2060
SalesTech(セールステック)のサービスジャンル
セールステックは、主に7つものジャンルに分けられます。
セールステックのサービスジャンル
- フィールドセールス/SFA
- インサイドセールス/MA
- カスタマーサポート
- オンライン商談
- BI(ビジネスインテリジェンス)
- セールスイネーブルメント
- 電子化(ペーパーレス)
【プレスリリース】営業活動を効率化する「Sales Tech」のカオスマップ2019を公開/株式会社インターパーク|2019年9月3日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000048404.html
フィールドセールス/SFA
フィールドセールスとは、外勤営業のことです。
外勤営業の営業活動をサポートするツールが、このジャンルに含まれます。
営業リストの管理や、進捗管理、営業日報をオンラインで行うものなど様々です。
代表的なサービス
- Sales force 「Sales Cloud」
- zoho CRM
- eセールスマネージャー
- kintone
インサイドセールス/MA
インサイドセールスには、MAツールやCRMツールが含まれます。
メールなどを活用してオンラインで顧客との関係を構築するためのツールです。
BtoB営業、BtoC営業、どちらでも使われているのが特徴です。
代表的なサービス
- Sales force 「Pardot」
- Marketo
- Hub Spot
カスタマーサポート
営業活動の一環として、カスタマーサポートもIT化が進んでいます。
製品導入に関するお問合せや、商品や製品の使い方に関するお問い合わせなどをオンラインで対応するツールや、自動化するツールが含まれます。
こちらも、BtoB営業、BtoC営業、どちらでも使われています。
代表的なサービス
- Zendesk
- チャットプラス
- Intercom
オンライン商談
オンライン商談は、対面での営業活動をオンライン化する方法です。
オンライン化することで、工数削減になるだけでなく遠方の顧客とも気軽に商談できるため、導入する企業も増えています。
WEB会議システムでは、従来のチャットツールとは異なり、商談内容が顧客管理などに紐づけて管理できるなど、営業活動に特化した機能が特徴です。
IT機器の操作に慣れていない企業でも商談しやすいよう、相手側にログインの必要がないツールなどもあります。
代表的なサービス
- Zoom
- bellFace
- ハングアウト
BI(ビジネスインテリジェンス)
ビジネスインテリジェンスとは、ビジネスに関する膨大なデータを収集、一元管理し、分析、活用するためのITツールです。
ここでもご紹介している通り、営業活動だけ見ても複数のツールを活用し、それぞれにデータが蓄積されます。それらのデータを事業に活かすためには、まとめて分析し、アウトプットする必要があり、BIツールが導入されています。
代表的なサービス
- Power BI
- Tableau
- Einstein Analytics
セールスイネーブルメント
セールスイネーブルメントとは、セールス活動全体を最適化するということです。
これまでにご紹介した通り、営業活動では複数のツールを活用し、それぞれの活動が最適化されていきます。ツールごとの個別の活動を、全体を通じて最適化していくためのツールがセールスイネーブルメントです。営業の一連の流れを設計し、管理します。
代表的なサービス
- HandBook
- smartsheet
電子化(ペーパーレス)
いままで営業活動の中で生じていた「紙」でのやりとりを、電子化することで営業活動をサポートするツールもあります。契約を電子化する電子契約や、名刺をオンラインで管理するツール、手書きの資料を電子化して管理するツールなどです。
今までは、集めた名刺をエクセルに手入力する、セミナーや展示会で集めたアンケートも手集計する、というように入力の手間がかかっていましたが、電子化によりこれらを効率化することができます。
代表的なサービス
- sansan
- CLOUD SIGN
- GMO Agree
SalesTech(セールステック)案件の特徴
今後も市場拡大が予測されるセールステック業界に興味のあるエンジニアもいらっしゃるでしょう。セールステック業界の特徴をご紹介します。
特殊な開発スキルは必要ない
セールステック特有のスキルはありません。
WEB開発やアプリ開発、サーバ関連技術やデータまわりの技術、セキュリティ技術、AI技術など、開発言語はサービスにより様々です。
セールステック関連の開発経験がなくとも、必要とされる開発経験があれば参画できる可能性はあります。
中小ベンチャー企業が多い
SalesTech(セールステック)を開発・運営する国内企業は、他の〇〇Tech業界と比べると、大手や老舗企業が少ない傾向が見られます。海外企業ではORACLEやSalesForce、Marketoなど大手企業が多いのが特徴です。
日本でも外資系企業のツールを導入する企業も多く、国産ツールの動向が気になるところです。
営業経験があると有利
セールステックに関する開発をする場合、営業の経験があれば有利でしょう。
営業経験があれば、営業活動の流れや営業担当者の課題も理解することができるはずです。
外勤営業だけでなく、カスタマーサポートのような顧客と接点を持つ経験も、サービス開発に活かすことができるのではないでしょうか。
もし営業関連やサポート関連の実務経験があるのであれば、開発スキルと関係なくともスキルシートに記載しておくことをおすすめします。
さらに、ご紹介したようなセールステック関連ツールの導入経験も役立ちます。
セールステック関連のツールは細分化されていることもあり、他社ツールとの連携機能があるサービスもあります。そのため、ユーザー側として使ったことがある、導入したことがあるという経験も活かせるでしょう。
まとめ
今回は、セールステックについてご紹介いたしました。
セールステックは、営業人材の不足や営業活動の属人化という課題を解決する方法として市場が拡大している業界です。
比較的新しい業界のため、業界経験のあるエンジニアは少なく、技術要件が満たされていれば案件参画のチャンスはあります。興味のあるセールステック系企業があれば、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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