「Seasar2を使ったことあるけど、それだけで稼げるのか」
「今後Seasar2のスキルを活かすためにはどうしたらいいか」
そんな悩みを抱えている方にはぜひ今回の記事を読んでほしいです。Seasar2は2016年9月にサポートが終了したWebアプリケーションのフレームワークです。サポート終了の事実を受けて、Seasar2のスキルや経験を持っている多くのエンジニアは不安に思っていると思います。では、今すぐ新しいフレームワークを学び始めるべきなのか、今後の需要はどうなのか。それを考えるためにも、今回は「Seasar2の案件」といった内容に沿って説明をしていきます。
本記事では、Seasar2とはなにか、Seasar2の特徴、案件、単価、将来性、まとめという流れで進めていきます。
Contents
Seasar2とは
Seasar2は、JSPやServletを中心としたJavaフレームワークで、Webアプリケーションの開発によく使われています。また、Seasar2は、MVCモデルを用いており以下のような機能を持っています。
- DI(Dependency Injection:依存性の注入)
- AOP(Aspect-Oriented Programming:アスペクト指向プログラミング)
- HOT deploy
これらの機能があることによって、
- 設定ファイルの記述量を少なくできる。
- 仕様変更の対応が柔軟に行える。
- プログラムのコード記述量を減らすことができる。
- ソースコードを修正した際、再デプロイおよびアプリケーションサーバの再起動なしに修正を認識してくれる。
といった利点があります。そのため、Seasar2を使うことによって開発作業の効率を上げることができます。
Seasar2案件の内容とは?
続けてSeasar2のスキルや経験を持っているエンジニアがどんな案件に参画できるのかを見ていきましょう。Seasar2を用いて開発されているシステムの内容には、下記のようなものがあります。
- 旅行業者のWebサイト
- データ管理システム
- EC系サイト
- Seasar2から新規フレームワークへの移行
上記のとおり、基本的にはWebサイト系の開発が多いです。すでにサポートは終了しているフレームワークですが、まだまだ新規の開発案件もあります。また、サポートが終了しているからこそ、新規フレームワークへの移行案件もあります。ただし案件数に関しては他のフレームワークと比較しても少なくなっているのが現状です。
Seasar2エンジニアの単価相場は?
Seasar2エンジニアとして働く上で、気になるのは案件を受けるときの単価です。実際に発注されている単価を他のフレームワークと比較してみましょう。
単価相場
Seasar2の単価は、平均的に60万円~90万円くらいの案件が多いです。経験年数やスキルによっては、さらに高単価の案件に参画できる可能性もあります。
他のフレームワークとの比較
他のJavaフレームワーク(Spring、Play frameworkなど)と比較しても、単価に大きな差はありません。フレームワークはあくまでも開発するための手段であるため、Javaのスキルが高い技術者を要求しているとは限りません。企業としては、そのフレームワークの経験者を招くことで技術を教える工数が省けるといった利点があるだけであり、単価そのものに大きな差はでないためです。他のフレームワークと単価に差異がないことを考えると、無理してすぐに他のフレームワークに移る必要はないと思います。
必要なスキルの特徴
案件に参画する上で必要なこととしては下記の例があります。
- インフラに関する知識やスキル
- Git/AWS/ORACLE/Springを使った業務経験がある
Javaのスキルとは別に、開発の現場で使用する付随スキルを求められる現場が多いです。上記に上げたものは一例なので、実際に案件を見てみて自分が参画したいと考えるものに必要となるスキルを身に付けるのがよいでしょう。
Seasar2案件の将来性はあるの?
Seasar2の将来性について考えてみましょう。結論から言うと、Seasar2は今後使用する企業が減っていくフレームワークです。そのため、案件数も減っていく一方になるでしょう。現状でも他のフレームワークに比べ、案件数が少なくなっています。
Seaser2が減少していく理由としては、すでに公式でのサポートが終了しているという点が大きいでしょう。今後新規で機能が開発されないことはもちろん、バグやセキュリティホールが見つかっても改善対応はされません。
これまでSeasar2エンジニアとして活躍してきた方は新しいフレームワークに取り組むことが必要になりますが、今まで身に付けてきたJavaのスキルはたとえフレームワークが変わっても生かせます。そのアピールポイントをしっかりと主張して次の新たなフレームワークの案件に飛び込むのも有効です。
Seasar2から他のフレームワークへの移行案件もあり、その案件にSeasar2エンジニアとして参画することで、新しいフレームワークを学びながら案件をこなすという選択肢も取れます。そこで積んだ経験を生かして別のフレームワークを使った新規開発案件に移るのもよいでしょう。
Seasar2以外のJavaフレームワーク
Seasar2以外のJavaフレームワークとしては、Play frameworkとSpring frameworkが今多くの企業で使われています。他にも多くのJavaフレームワークがありますが、この2つはSeaser2からの移行先としてよく選ばれています。
エミリーエンジニアでも、過去にこの2つのフレームワークを取り上げて記事にしています。興味があればぜひ目を通し、気になる方を移行先として学習を検討してみてはいかがでしょうか。
案件獲得につながる関連スキル
また、Javaフレームワーク以外にも、関連するスキルに取り組むことで案件に繋がりやすくなります。
- AWS
- ORACLE Database (ORACLE DBMS)
- Git
案件に求められるスキルでも例として提示したとおり、これらのスキルを要求されるシーンは多くあります。具体的に見ていきましょう。
AWS
AWSはAmazonにより提供されている世界的に普及しているクラウドコンピューティングサービスです。クラウドサーバーとしても活用している企業が増加している他、AWSにデータを格納することで、FTP通信などを使わずシステム間でデータのやり取りを行う運用が増加しています。
ORACLE Database
ORACLE Databaseは多くの企業が利用している関係データベースシステム(DBMS)です。ORACLEはビジネス用途では有償となりますが、個人の場合、学習や自社での開発に使用できるOTNライセンスを利用することで無償でインストールすることができます。SQLのスキルはシステムエンジニアとして必須です。知っているのと知らないのでは、仕事に大きな差がでるでしょう。
Git
Gitをこれまでの開発現場で使ったことがないようでしたら、ぜひ覚えておきたいスキルです。 Gitを利用してソース管理を行う企業は多く、また操作自体は単純であるため、一度経験してしまえば改めて勉強しなおす必要はありません。参考事例としては、GoogleもGitを使っている企業の一つで、APIで使うためのソースを展開しているほどです。
以上のように、Seasar2自体はサポート終了に伴い廃れていく技術ではあるものの、今後普及していく技術に目を向けることで新しい案件の獲得につながることができます。Seasar2で得た知識を発展させ、他の技術を獲得してみてはいかがでしょうか。
まとめ
Seasar2はすでにサポートが終了しているフレームワークでありますが、現状はまだ新しい案件を見つけることができます。しかし、新しいスキルの習得をしていかないと、今後エンジニアとして活躍することは難しいでしょう。
今回なぜSeaser2を紹介したのかというと、Seasar2しか使用したことがないエンジニアの方もいるのではと考えたためです。そんな方にも「焦っても解決しない」ということを感じていただければ幸いです。まずは今目の前にある仕事を着実にこなしつつ、次のステップアップの準備をしていきましょう。
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