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商談に臨むフリーランスエンジニアが押さえておきたい準備と心構えとは?

フリーランスのエンジニアが仕事を得るために必要な「商談」。もともと単独で仕事を進める場面が多いエンジニアは、自分のことをアピールするのが苦手な方が多い傾向にあります。そのせいであまり案件獲得が進まない、という人もいるのではないでしょうか。

しかし、フリーランスになったからには、自分の力で案件獲得ができるようにならなければなりません。仮にアピールが苦手でも、これからご紹介する「準備」と「心構え」のポイントを参考にすれば、きっとうまく商談を進めることができるはず。自分の望む案件に参画するために、ぜひ参考にしてみてください。

「面接」ではなく「商談」である理由

フリーランスのエンジニアになって初めて商談に臨む人の場合、「なぜ面接ではなく商談というのだろう?」、「商談というけれど、何かを販売しにいくの?」と感じることもあるでしょう。

その通り、フリーランスエンジニアが商談で売るものは自分自身です。正確にいえば、自分自身の時間とスキルを売るということ。商談の場に立っているあなたは、自分自身の時間とスキルが価値のあるものだということをプレゼンする、営業だと考えてください。

自分自身のことを売り込むというと、「自分にはそんなスキルがあるわけではなく、もっとすごい人もいる」、「まだまだすごいと言えるレベルではない」という謙遜をする人もいるでしょう。

しかし、そんな遠慮はいりません。変に自信満々だと買いたくないと思いますが、事実を述べれば問題ありません。その事実とは、あなたが経験してきた開発実績や、担った役割、実際の成果物やサービスの価値について伝えることです。

商品を販売しにきた営業がプレゼンの段階で、「そんな大したものではないんですけど…」、「もっとすごい商品はたくさんあるんですが…」というセリフを最初に言ってから実績について語りだしたら、あなたはどう思いますか?

きっと、その言葉を受け止めて「他にいい商品があるそうだから、そちらを検討しよう」と思うのではないでしょうか。少なくとも自信がない営業からは買いたくないと感じたはずです。それは、フリーランスエンジニアの商談の場も同じです。

商談の場は、相手に「欲しい!」と思わせるプレゼンの場だと考えるようにしてください。自信を持ってプレゼンすることができなければ、買ってもらう(採用してもらう)ことはできません。

自分を商品と考えてどんな特徴(開発経験)があるか、性能(スペック)は何がどの程度できるか、どんな役割まで担えるかなど、商品を購入するときの軸で検討してみると、わかりやすくなります。この客観的な視点は商談でも役立ちますので、ぜひこの視点で考えてみてください。

企業が求めているのは即戦力のフリーエンジニア

商談を進めるために重要なのは、企業が求めている人材が「即戦力人材」であることを改めて認識して準備することです。関わる言語に少し疎いという印象を持たれただけで、参画できないことも十分に考えられます。

事前情報を仕入れることができていても、即戦力に対する認識が甘いと不合格になる可能性も高まります。仮にすぐキャッチアップできる能力があるとしても、既に持っている人には敵わないということを覚えておきましょう。

それを解決するには、下記2つのポイントを押さえて準備するのがおすすめです。

1.経歴書の作り込みが重要

商談の前にスキルシートという経歴書を作成しますが、作り込みをしておけば商談の際にわかりやすく伝えるサポートにもなります。

あなたの経歴の中で今回の案件に関連しそうなものをピックアップし、要約してみてください。それを経歴書のトップ部分に持ってくると、書類だけであなたが今回の案件にフィットする人材ということが簡単に見て取れるでしょう。

目指す案件に参画できるよう、即戦力として活躍できる人材であることを最大限にアピールしてみてください。

その際には全体の中でどの部分をチームが担っていて、その中でも自分がどこを担当していたのか。その経験がなぜ今回の案件に活かせると考えているのかを、端的に示すようにしましょう。

2.知らない言語があれば積極的に習得しておく

もし今回の案件に少し自信のない言語が含まれているなら、商談前に習得するようにしておいてください。企業側から質問された際に答えられなければ、「即戦力ではない」とみなされてしまいます。

これまで業務上の経験がなかったとしても、今回の案件に応募するために習得してきたと伝えれば短期間でのキャッチアップ能力や、エンジニアとしての潜在的な能力を評価してくれる可能性が高まります。

経験が豊富にある場合は経歴を簡潔に伝えるだけでよいですが、即戦力とはいえない分野がある場合は上記の点に注意して取り組むようにするとよいでしょう。

商談相手がどんな人かを知っておこう

商談する相手がどんな人かを知っておくことも、非常に重要な準備です。話す相手によって話し方を変えれば、同じ事実であっても魅力的に伝えることができます。ご紹介するポイントを押さえて、商談に臨んでみてください。(事前に情報がない場合、エージェントに依頼して商談の中で確認する方が良いでしょう。

・曖昧な表現を使わない

経歴を説明するときなどに曖昧な表現を使わないようにしましょう。なぜかというと、相手も技術者である可能性が高いため、曖昧な表現をすることのメリットがないからです。技術者ではない相手の場合は具体的に話してもわからないため、曖昧な表現を使うこともありますが、相手がエンジニアであるケースがほとんどの商談では、必要ありません。

エンジニア同士の会話で使うような言葉を使って、開発環境や言語の話をすれば、あなたがどのくらいのレベルにいるエンジニアなのかを簡単に理解してくれるでしょう。

・具体的な話で答える

また、経歴などを説明する場合、単に「◯◯の開発に携わった」と伝えるだけでなく、「どのくらいの規模のチームで、どんな言語を用いて、どの部分開発を行ったか。自分がどのような役割を担っていたかまで具体的に話すことができると、相手の理解も進みやすいはずです。

その際、淡々と話すだけではなくアイコンタクトを取りながら、相手との意思疎通を図ることを忘れずに会話すると、好印象を持ってもらいやすくなります。説明に夢中でつい忘れてしまう人も多いため、話している最中に目線を通わせることを忘れないようにしてください。

フリーランスが商談に臨む3つの心構え

準備を終えていよいよ商談に臨むというタイミングで覚えておいてほしいのが、下記3つの心構えです。商談相手が商品購入(あなたを採用するかどうか)を検討するときには、「何がどういいのか」というスペック説明をしてくれることが不可欠です。

自画自賛するのがちょっと…と考えるのではなく、客観的に自分のスペックを伝え、求めてくれるようであれば販売するという考え方をするとよいでしょう。この大前提を押さえた上で、下記3点の心構えをしてください。

1.売らない自由も存在する

まず1つ目に重要なのが、通常の商品と違って「売らない」と決めることもできるということです。商品と例えたため、求められれば売らなければいけないとなんとなく思っていた人もいるかもしれません。しかし、あなたは本来商品ではなく、感情のある人間ですから、自分の意思に反した仕事を選ぶ必要はないのです。

高いスキルを持っていれば、仕事がない!という状態にはなりませんから、選ばれたら絶対に契約しなければいけないという考えは捨てて、自分が納得できる場所で働くようにしましょう。ただ多くの場合は3カ月程度の契約更新となりますので、働く中で判断するでもOKです。

正社員でずっと働き続けるわけではありませんから、「どうしても無理」と感じない限りは、契約をそこまで重く考える必要はありません。

2.商談は相性を確認する場

2つ目に必要なのは、「商談は相性を確認する場である」という心構えです。選ばれる立場だと認識すると、途端に自分をよく見せなければという考えが浮かんでしまう人も多いでしょう。しかしエンジニアの場合特に、実力以上に見せてしまうと後々自分も苦労しますし、相手にも迷惑をかけてしまいます。

そうならないためにも、「事実」を話すように心がけましょう。相手は案件概要や開発環境という事実を述べ、あなたは自分のスペックや担える役割について話します。そこで相性を見て、お互いがOKとなれば初めて合意するという流れが商談です。何ができて何ができないのか、何をどこまで知っているのか、知らない言葉を知ったかぶりしないなど、事実よりもいいことを言おうとしないように気をつけてください。

伝え方としては、「AはできるけれどBはできない、その代わりCはできます」など、できないことで終わるのではなく、代わりにどういったことができるのかを伝えるようにしましょう。そうすると文章が悪い印象で終わらず、よい印象を残す事ができます。

3.落ち込まない

3つ目に大切なのは、選ばれなくても落ち込まないということです。いろいろな対策をして商談に臨んだとしても、すべての会社から選ばれるわけではありません。就活・転職活動でもそうですが、選ばれないと自分に価値がないと思ってしまったり、自分に合う会社があるのだろうかと不安になったりするでしょう。

しかし、先ほども申し上げた通り、商談は相性を見る場です。人格やスキルが否定されたわけではなく、求めているモノが合わなかっただけ。できれば、どんな部分が合わなかったのかをエージェントに確認してみてください。そうすると、次の商談に役立てられます。

内容に問題はなかったけれど、「思ったように伝わっていなかった」ということや、「このスキルがここまで必要だった」など、求められているレベルがわかればキャッチアップするだけの話です。課題が明確になればそこに取り組むだけで済みますから、商談を効率的に進めるヒントをもらえると考えましょう。

他にも価格が見合わない場合があったりしますが、自分とたまたま合わなかったと考えて、変に安売りすることのないように、割り切ることをおすすめします。

まとめ

フリーランスのエンジニアにとっては難易度が高く、苦手意識を感じる人も多い商談。しかし、準備や心構えのポイントを押さえればスムーズに仕事を得ることができるはずです。

自分の希望案件に参画できる状態を作るためにぜひ参考にして、商談の成約率を高めてみてください。
また、どうしても“商談が苦手”という方は、エージェント経由で案件に参画することをお薦めします。エージェント経由の場合は、企業側との商談にエージェントの担当者が同席することが多く、必要があれば面談中もフォローしてくれます。一人とは異なり、安心して面談に臨めるでしょう。

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