様々なレガシー業界に最先端技術が取り入れられている〇〇Tech。
不動産業界もテクノロジー化が進められており、不動産テックと言われています。
不動産テックには、どのようなサービスがありどのような技術が使われているのか、市場規模は今後どうなるのかなどを解説します。
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不動産テックの市場規模は、急速に拡大
不動産テックの市場規模は、急速に拡大している市場の1つです。
矢野総合研究所によると、2017年に3,018億円だった日本の不動産テックの市場規模は、2020年には6,267億円まで拡大すると予測されています。アメリカでは不動産テック企業への投資も盛んにおこなわれており、数あるテック業界の中でも最も注目を集めている業界の一つだと言われています。アメリカのWeWorkやAirbnb、インドのOYOなど、日本でも認知度が高い企業もあります。
不動産テックには、不動産企業のバックオフィスの効率化のようなBtoBサービスから、インターネット上での仲介業者と利用者のマッチングや不動産投資事業のようなBtoCサービスまで幅広い領域でテクノロジー化が進んでいます。日本でも、今後、さらに市場が拡大していくことは間違いないでしょう。今後、新たに参画する企業も増えることが予想されます。
参考:
・2017年度の不動産テック市場規模は前年度比24.3%増の3,818億円と推計/矢野総合研究所
・不動産テックと不動産ビジネス/株式会社価値総合研究所 室 剛朗/Best Value 2018年
・不動産業界の課題解決に挑む–不動産テックの最新トレンド – CNET Japan
不動産テック企業は、上場企業からスタートアップまで
不動産テック関連のサービスを提供している企業には、上場企業からスタートアップまで企業規模は様々ですが、上場企業も増えています。
- クラウドファンディングを運営する「ロードスターキャピタル」
- 不動産業界向け業務支援ツールを提供する「@プロパティ」
- 住宅ローン関連業務を手掛ける「アルヒ」
- アパート経営プラットフォームを提供する「TATERU」
- 中古住宅や空き家の買い取り事業を展開する「カチタス」
- 賃貸不動産情報サイト「ホームズ」を運営する「LIFULL」
- 不動産売買や賃貸から投資まで、総合的な不動産サイト「RENOSY」を運営する「GAテクノロジー」
- 不動産売買やリノベーション、賃貸経営や不動産会社データベースなど様々なWEBサービスを提供する「リビン・テクノロジー」
など
このように、不動産テックに属する多くの企業が上場しています。
ソフトバンクグループがWeWorkへ多額の出資をしたように、国内外で不動産テック企業は投資先としても注目を集めており、資金調達に成功する企業も増えています。
投資フェーズも多く、エンジニアの求人や案件の募集も今後さらに増えると予測されます。
参考:
・“不動産テック”旋風本格化、ここから狙える「8銘柄」は <株探トップ特集> | 特集 – 株探ニュース
不動産テックのサービスジャンルとは
不動産テックと言っても、BtoBからBtoCまで様々なサービスが登場しています。
具体的に見てみましょう。
BtoB事業
- 仲介業務支援
- 管理業務支援
- 不動産情報
BtoC事業
- マッチング
- 物件情報/メディア
- リフォーム/リノベーション
- IoT
- スペースシェアリング
- 価格査定
- VR/AR
- クラウドファンディング(投資)
- ローン/保証
参考:
・不動産テックカオスマップ |第5版(2019年8月22日)
BtoB領域には、仲介業者や不動産関連業者の業務を支援するサービスが含まれます。
不動産業界は、レガシー業界の1つでしたが、AIなどの最先端技術を導入することにより効率化が進められています。さらに、企業向けに物件情報や空き地・空き家の情報などを提供している不動産情報サービスなども登場しています。
BtoC領域は、マッチングや物件情報は以前から提供されていたサービスですが、AI技術により、さらに高度な情報提供やマッチングが可能となりました。近年注目されているリフォームやリノベーションの分野でも物件や施工業者のマッチングサービスが提供されています。
IoT技術を活用した鍵や室内の管理や、VRやAR技術を活用した内覧システムなどは、最先端技術をサービスにうまく活用している例だと言えるでしょう。また、ローンや保証、クラウドファンディングはフィンテック技術を不動産事業に活用している例だと言えます。
このように、あらゆる最先端技術が不動産業界に活用され始めています。
フリーエンジニアが不動産テックで働くには
今後も市場拡大が予測される不動産テック業界で経験を積みたいというエンジニアも多いのではないでしょうか。
不動産テック業界で必要とされるスキルや企業選びのポイントをご紹介します。
不動産テックで働くためのスキル
AIやIoT、VRやARなどの先端技術の経験があるとベター
不動産テックのサービスを見ても分かる通り、AIやIoT、VRやAR、ブロックチェーンといった最先端技術が活用されています。これらの関する技術スキルや経験のあるエンジニアは、不動産テックへの案件参画も有利でしょう。
ただ、最先端技術を活用した開発経験があるエンジニアは本当に少ないのが現状です。
独学で学んでいる、セミナーなどを受講して勉強している、というエンジニアも案件に参画するチャンスはあるでしょう。
セキュリティやビッグデータ関連技術・サーバ関連技術も生かせる
不動産テックに限りませんが、IoTやブロックチェーン、ビッグデータなどでは、サービス展開に高度なセキュリティ技術が欠かせません。これらのセキュリティ技術や経験のあるエンジニアも不足していると言われています。さらに、ビッグデータ関連の収集から解析に至るまでの技術者も不足しています。
ソフトスキルも重要
不動産テックには規模の小さい企業も多く、どの企業も市場に新しい価値を提供していく成長フェーズです。少ない人数で、試行錯誤を繰り返しながら開発を進めていくことも多いでしょう。自ら考え、自発的に行動できる積極性もとても重要なスキルです。
さらに、最先端技術については、技術の進化のスピードは速いため、日々それらの情報を積極的にキャッチし業務に取り入れていく柔軟性も必要です。
企業選びのポイント
不動産テック企業は、中小ベンチャー企業やスタートアップ企業が多い傾向にあります。
限られたエンジニアの数で開発を進めている企業も少なくないでしょう。
企業を選ぶ際には、
- スキル要件
- 企業理念や組織風土
- 社員の働き方
などに注目しておくと、案件参画後に「認識が違った」と後悔することも少なくなるでしょう。
企業を選ぶ際には、技術的なスキル要件を満たしているだけでなく、企業理念や組織風土も必ず確認しておくことをおすすめします。少ない人数の企業だからこそ、開発チームの雰囲気や開発体制など組織風土に自分の考えが合わないと、職場に馴染めないなどの問題が出てくることもあります。
また、実際の働き方も事前によく確認をしておきましょう。
成長フェーズの企業は、タイトなスケジュールで開発が進められることも多いものです。案件情報に条件は記載されていますが、同じ組織で働く社員の方はどのような働き方をしているのか、フリーランスとして参画したら実際にはどれくらいの稼働になりそうか、必ず確認をしましょう。
求人情報や案件情報に記載されていない内容は、面談の場で担当者に聞いても実態はわからないこともありますので、エージェントに確認してください。
直案件であれば、エージェントは企業のことを良く理解しているでしょう。
他のエンジニアが既に参画している企業であれば、稼働の実態や開発体制や雰囲気なども確認してもらえます。
不動産テックの企業に参画したいフリーエンジニアの皆様は、
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