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今年(2019年)から確定申告が楽になるって聞いたけど、どういうこと??

税理士の三木です。皆さん確定申告はお済でしょうか。今回は、2019年(2018年度分)から新たに加わった変更点などについて、ご解説していきます。(2018年分の確定申告期限は、2019年3月15日です!)

確定申告書を提出しましょう!

事業収入から経費と青色申告特別控除額を引いて、所得控除も計算してできあがった確定申告書。できあがった達成感で申告を忘れてしまったらこれまでの苦労は水の泡…。確定申告書の提出は忘れずに!

■確定申告で提出するもの

確定申告で提出するものは、青色申告決算書、確定申告書B、控除証明書や源泉徴収票3つが主なものです。領収書(レシート)や会計ソフトで作成した元帳(総勘定元帳、現金出納帳、売上帳)などは提出しなくても大丈夫です。提出はしなくてもいいですが捨ててはダメですよ

青色申告の場合、確定申告の計算で使用した書類(帳簿や領収書、請求書・見積書・契約書など)の保管期間は7年間。平成30年分の確定申告の資料は確定申告の申告期限日の翌日(平成31年3月16日)から7年間なので2026年3月15日まで保存するようにしましょう。全前年分所得が300万円以下の場合、領収書や預金通帳は5年保存でも大丈夫ですが、全ての書類を7年間保存しておいた方が安心ですね。

■確定申告の提出方法

確定申告の提出方法は3つ
① 税務署に直接持っていく
② 郵送で提出する
③ インターネット(e-Tax)で提出する。

① 税務署に持っていく方法は、税務署の開所時間に窓口に直接出す方法と閉所時間にポストに投函する方法のどちらでもOK!
窓口に直接提出する場合、混み合って時間がかかる場合もありますが、明らかな不備など教えてもらえることもあります。
② 郵送で提出する場合は、税務署が受領印を押した控えを返送してもらえるように切手を貼った返信用封筒を同封しましょう。
③ インターネット(e-Tax)で提出する場合は、控除証明書や源泉徴収票の添付が不要になるメリットがあります。

今年から増えた申告方法って何?

今年から増えた申告方法は、③インターネット(e-Tax)で提出する方法です。e-taxとはインターネットを通じて確定申告や納税等ができるものです。これまでインターネット(e-Tax)で確定申告を提出する場合には、「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」の2つが必要でした。それが今年の確定申告ではこの2つが不要となりました!「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」が普及するまでの暫定的な対応(3年をめど)のため、その後はどのようになるか未定ですが、2018年分の確定申告をする場合には不要です。

では、「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」を持っていない方がインターネット(e-Tax)で確定申告をする場合必要となるものは何になるのか。それは「ID(利用者識別番号)」と「パスワード(暗証番号)」の2つだけ!この2つは本人確認書類を持ってお近くの税務署に行けば取得することができます。本人確認書類とは、運転免許証のほか、マイナンバーカードや公的医療保険の被保険者証などが利用できます。印鑑は不要です!

既にe-TaxのID・パスワードを持っている人でも税務署で職員と対面による本人確認が必要なので注意しましょう。税務署に1回は行かなくては行けないのかぁぁ。やっぱ面倒くさい!!…と思う方も多いでしょうが、「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」を用意するより随分とハードルが低くなりました。また詳しくは後述しますが、e-Taxを使用することで、税務署に提出に行く必要も無いですし、郵送で提出の時のように控え用の返信用封筒をつける・つけないも関係ありません。

他にも添付書類を省略することなどのメリットも多いです。税務署は確定申告を提出する税務署でも、全然関係のない税務署でもどこでも大丈夫です。歩いていて近くに税務署が見えたらとりあえず入ってみましょう!以外に簡単にIDとパスワードを発行してもらえますよ!

すでに「マイナンバーカード」も「ICカードリーダライタ」を持っているという方はこれまで通りに電子申告することが可能です。「用意したのがムダだったのでは…」とガッカリされる必要もありません。マイナンバーカードが不要とされているのは3年程度であり、その後はどうなるか分かりません。
国税庁のホームページでも、お早目にマイナンバーカードの取得をお願いします。とある通り、「マイナンバーカード方式」を推奨しています。

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e-Taxを活用しよう!

e-Taxの正式名称は「国税電子申告・納税システム」です。インターネット環境があれば、自宅や喫茶店でも国税に関する申告・届出・納税の手続きが行えるものとして2004年から導入されました。

確定申告でe-Taxを活用することのメリットとは…

① 書類の添付を省略できる(提出はしなくても5年間は手元に保管しておきましょう)省略できる書類の一覧は下記URLを参照
http://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/kakutei/tempu01.htm

② 計算ミスを防ぐことができる(生命保険料控除は計算方法が複雑ですが、e-Taxの指示通りに入力をすると生命保険料控除額を自動で計算してくれます。事業でパソコンや車、冷暖房などの資産を持っている場合は減価償却の計算も自動でしてくれます)

③ 還付が早い(還付がある場合は書面で提出するよりも還付が早くなります。書類申告だと1ヶ月~1ヶ月半程かかりますが、電子申告の場合は3週間程です)

④ 自宅からインターネットで24時間(メンテンナンス時間は除く)申告できる

⑤ 申告書の作成が楽(なんといってもコレが最大のメリット。指示に従い入力をすれば、自動で申告書を作成してくれるので、「どこに何を書いたらいいのか分からない」という悩みが解消されます)
e-Taxのデメリットは、パソコンに不慣れな方が使用すると余計に時間がかかってしまうということもあります。税務署にもe-Taxを利用できるパソコンがあるので操作方法が分からない場合は税務署の職員かお近くの税理士に相談するのもよいでしょう。きっと優しく教えてくれるはずです。また、確定申告では個人情報にもなるので使用するパソコンのセキュリティー対策も必要ですね。

e-Taxで利用できる手続きは下記URLからチェックすることが可能です。
http://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/tetsuzuki6.htm
e-Taxを始める場合には開始届出書の提出が必要です。
http://www.e-tax.nta.go.jp/systemriyo/systemriyo3.htm

スマホで申告、私でもできる?

2019年1月から「いつでもどこでもスマホで申告」ができるようになりました。AndroidでもiPhoneでもインターネットを開いて「作成コーナー」と検索をすれば、国税庁の確定申告書作成コーナーにいくことができます。そして先述の方法で取得した「ID(利用者識別番号)」と「パスワード(暗証番号)」を入力した上で必要事項を打ち込めばスマホで確定申告ができるというものです。

ただ、1点注意があります!
スマホで確定申告できる方は、「給与所得者(年末調整済)で、医療費控除又はふるさと納税などの寄付金控除を適用して申告する方」に限られているということ。
事業所得がある人(すなわちフリーランスの方)は、スマホで確定申告することはできないので注意しましょう!

まとめ

いかがでしたか。電子申告するのか書面で提出するのか、税理士に依頼して申告を代行してもらうのか。
それぞれメリットとデメリットがあります。まずは色々と方法を試してみて、自分のやりやすい方法を見つけてみましょう。
2018年分の確定申告期限は、2019年3月15日です!忘れずに、必ず行うようにしましょう!!

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